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扶桑プレシジョンが販売を開始したばかりのプリズモサイクロプスを生産している現場へ。
山本精工株式会社の社屋は、アルミ加工と聞いて思い描く工場のイメージとは全く違う雰囲気。コンピュータ管理によるオリジナルシステムで、多品種単品の無人稼動を実現していました。ここでは、プログラミングを行うフロアを“現場”と呼び、作業員を“プログラマー”と呼んでいます。 |
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| 厳しい条件が与えられた試作品づくり。 |
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プリズモサイクロプスは、今こうして見てもプロダクトデザイナーの美的感覚とこだわりを貫いたものだと感じられます。
苦労したのは試作品を作っている途中でブルートゥースを採用し、ワイヤレスに変更した時。ワイヤレスになって筐体の中に電池を入れることになったんです。中のほとんどは電池が入るスペースで、ギリギリの薄さですよ。そこに必要な電子パーツをはめ込まなければなりませんでした。
それから、「ネジも使わない方がいい」という要望があって大変でした。側面にめぐらせているラバーの両端の小さな溝を引っかかりにして、ぴったりとフィットするように、細部のフォルムまで計算してつくっています。 |
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| 構造は複雑でもすっきりと見せたい。 |
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しばりがなければ、もう少しゴツゴツとして大きくて、あちこちにネジ穴ができていました。モノづくりの信念でここまで作ることができた。デザイン画と見比べても相違ない仕上がりです。
測定中や送信中のサインになる光のリングも、美しく見せるためにかなり工夫を凝らしています。1点だけの光源ではリングの場所によって光のムラができてしまう。光を通すリングの素材を留めるのもビスを使うと影が出てしまう。構造は複雑になるばかり。それでもできあがりは内部まですっきりと見せたい。この製品を使う人は、電池交換の時に中を見るわけですから。
裏側にあるスライド式のフタを開けると、そんな複雑な構造とは思えない、ケーブルさえ見えないように設計されているでしょう。開発力をもって挑戦し、金型も低コストで作れるように考えているんです。 |
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オリジナルシステムによる成型品の生産。 |
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そうした設計をもとに、プリズモサイクロプスのボディを生産するわけですが、うちでは生産管理もコンピュータを介してシステム化しているので、工場にいるのは機械を操作する数人のスタッフだけ。だから24時間稼動させることができる。このシステムが開発・生産スピードの速さを支えています。
では、プリズモサイクロプスの筐体をつくる生産工程をご紹介しましょうか。まずはアルミの形成品を作るための設計データをプログラミングします。次は、加工過程のシミュレーション。CGを見ながら機械にかけられた時にどんな風に削られていくのかを見て、問題がないかどうかをチェックします。それから工場の機械にかけて生産します。
この会社の開発、営業、生産管理のフロアや成型品を生産する工場を見てもらえば分かりますが、アルミ加工の会社とは思えない雰囲気でしょう。サロンのようなミーティングスペースも広くとってあります。 |
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| モノをつくる人は、夢をもつべき。 |
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私たち、そもそもは量産の会社ですが、市場で価値あるものだと認めてもらえるように、喜んでもらうために少数生産の商品化を手がけるようになりました。日本は、世界の開発国になるべきです。日本の技術は世界の国と比べて大差はないと思うのですが、いかに人を育てるかが大切。
じつは、プリズモサイクロプスにブルートゥースを提案したのもうちの開発担当者でした。自分の首を締めるようなことを自ら提案したんですよ。それも夢を追いかけているからできるんです。
これからのモノづくりには、人が夢をもって仕事ができる環境やイノベーションが必要だと思っています。 |
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| 山本 昌作 |
山本精工株式会社 代表取締役副社長
ITを駆使したオリジナルシステム「HILL TOP SYSTEM」の開発により、24時間無人稼動での多品種・単品・短納期加工を実現。アルミ加工の業界において、量産ではなく単品に特化する方針で業績を伸ばす。2008年、京都府宇治市に完成した新社屋に移転。京都試作ネットの代表理事、名古屋工業大学工学部の講師も務める。 |
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